2009年4月16日(木)「しんぶん赤旗」

消費税減税で売り上げ増

イギリスの調査機関


 【ロンドン=小玉純一】英民間調査機関の経済ビジネス調査センター(CEBR)は、付加価値税(消費税)減税が昨年12月からの3カ月で小売業の総売上高を増やすのに役立ったと指摘しました。英紙フィナンシャル・タイムズ13日付などが伝えました。

 英政府は景気刺激策の一環として、昨年12月1日から今年末まで消費税率を2.5%引き下げ15%としました。英国は1980年以降で最も厳しい景気後退に直面しています。

 小売りの売り上げは前年同月比で11月が1.6%増でしたが、減税後の12月が2.6%、1月が3.2%、2月が3%それぞれ増となっています。

 CEBRは「数字は明らかだ。付加価値税減税は効果がある。減税後、売り上げがすぐに増えた」と述べました。

 CEBRは、2010年初頭の税率再引き上げがぜい弱な景気回復を抑制してしまうとして、減税の6カ月延長を主張しています。

 国際通貨基金(IMF)高官などは付加価値税減税の効果はないと主張していますが、英国の有力シンクタンク・財政研究所は1月、「減税をしなければさらに景気が悪化していただろう」と指摘しました。



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