2009年4月10日(金)「しんぶん赤旗」
政策転換ないバラマキでは暮らし・景気に役立たない
志位委員長が会見
日本共産党の志位和夫委員長は九日の会見で、政府が十日にもまとめる追加経済対策について問われ、「部分的な改善の内容もあるが、全体として二つの大きな問題点がある」と指摘しました。
第一の問題は、「従来の政策の反省と転換がないまま、選挙目当てのばらまきが目立つ」ことです。志位氏は、後期高齢者医療制度や障害者自立支援法の「応益負担」、社会保障予算の年二千二百億円削減路線などの根本には、指一本触れようとしていないことを強調。「こういうやり方は、本当の意味で、暮らしにも景気にも役に立たない」とのべました。
第二の問題は、「財源を赤字国債に頼っている」ことです。志位氏は、「経済対策というさいに、米軍への『思いやり予算』をはじめとする軍事費など、さまざまな浪費をなくし、大資産家や大企業に応分の負担を求めることによって、財源的手当てを示していくことが重要だ」と強調。そして、「今の政府の路線では、二年後に消費税の値上げが“出口”であることは明らかだ」と指摘し、「“入口”は国民受けを狙った“ばらまき”だが、“出口”は消費税の大増税だ」と批判しました。
志位氏は、「大企業による雇用破壊や社会保障削減路線をやめるなど根本的な政策転換を行い、国民の生活を守る姿勢を明確に打ち出してこそ、暮らしと景気に役立つものになる」と強調しました。