2009年4月8日(水)「しんぶん赤旗」
給料ピンハネ/入学金ない
「派遣切り」市田書記局長に訴え
滋賀
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日本共産党の市田忠義書記局長は七日、滋賀県甲賀市内で開かれた演説会に先立ち、「派遣切り」に対し解雇撤回・直接雇用を求めてたたかっている労組員ら十人と懇談しました。大企業の工場が集中するため、同県は大量解雇・雇い止めの犠牲になった労働者の数が近畿各府県で群を抜きます。市田氏は一人ひとりの労働実態を丹念に聞き取りました。
派遣社員として約七年間勤めたヤンマーの工場を二月中旬に雇い止めされた男性は「子どもを今年高校に入学させる金がない」と声を落とします。父子家庭で低賃金のため、貯蓄もありません。直接雇用されないままの「期間満了」での雇い止めに「納得いかない」。二月中旬に長浜キヤノンを雇い止めされた男性(39)も「給料は(派遣会社に)ピンハネされていた。生活苦しいですわ」と訴えます。
ブリヂストン彦根での作業中の事故で左手の指が曲がらない状態だという男性は、労災認定などをめぐり行政や各政党をまわったと言います。「共産党にきて初めてまともに(話を)受けてもらった」と話しました。
国や行政の姿勢に「ホンマの福祉の立場が分かっていない」と批判の声も上がる中、市田氏は(1)新たな派遣切りを許さない(2)当面の生活保障―という今後のたたかいの方向を提示。「皆さんの切実な要望をしっかり受け止めて、国会内外でがんばります」と述べ、労働者を激励しました。