2009年4月6日(月)「しんぶん赤旗」
NATO アフガン増派
首脳会議閉幕「大統領選を支援」
【ストラスブール=小玉純一】当地で開かれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議は四日、アフガニスタン問題がNATOの優先課題であり、民生と軍事を結合して問題に取り組むことを確認した「アフガン宣言」を採択して閉幕しました。
会議後に会見したデホープスヘッフェル事務総長は、アフガニスタンで八月に実施される「大統領選挙を支援するためNATOは必要な兵員を配置する」と述べました。
オバマ米大統領は会議終了後の会見で、NATO諸国が米政府のアフガニスタン・パキスタン方針を支持し、その「促進のための」兵員と訓練要員五千人のアフガン派遣と、アフガンへの軍民支援六億ドルで合意したと述べました。
首脳会議はアフガン大統領選挙へ向けた兵士三千人とアフガン治安部隊の訓練要員二千人の派遣で合意。増派は英国九百人、ドイツ六百人、スペイン六百人などとなっています。ブラウン英首相は増派合意を歓迎しました。
また首脳会議は、二十一世紀のNATOの長期の役割を定義する「新戦略概念」を次回首脳会議で策定することなどをうたった「共同宣言」を発表しました。難航した次期事務総長の人選は、ラスムセン・デンマーク首相で合意しました。
創立六十周年の今回の首脳会議は独仏共催。三日にドイツのバーデンバーデンで始まり、四日にライン川対岸、フランスのストラスブールに場所を移して開催されました。一日にクロアチアとアルバニアが加盟し、計二十八カ国が参加しました。