2009年4月1日(水)「しんぶん赤旗」
NHK経営委ただす
権力介入の危険性を指摘
山下議員
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NHKの二〇〇九年度予算案の承認を求める審議が三十日、参院総務委員会で行われました。山下芳生議員は、NHK経営計画(〇九年―一一年)における「受信料10%還元」をめぐり、NHKへの権力介入の危険性と、経営委員会のあり方についてただしました。
山下議員は、NHKに寄せられた声の中では値下げより「良質な番組を」との声が多いと指摘しました。
一方、経営委員会のあり方には懸念を表明しました。「値下げの押し付けは安倍内閣時代の菅義偉元総務相の流れをくむもの」と批判。古森前経営委員長が安倍晋三元首相を囲む経済人の集まり「四季の会」メンバーだったこともあげ、「経営委員会が、権力の意向をNHKに押し付ける役割に変質しているのではないか」と指摘。「権力の介入からNHKを守り、国民の立場で監視するのが経営委員会の役割」だとして今後の経営委員会のあり方を小丸成洋委員長にただしました。
小丸経営委員長は、「おっしゃる通り。経営委員会は公平・公正、自主・自立を堅持しないといけない」とのべました。値下げについては「効率的経営のためには合理化の目標が必要」との考えを示しました。
質疑の後、〇九年度NHK予算案が採決され、全会一致で承認されました。