2009年3月27日(金)「しんぶん赤旗」
原爆症「上告・控訴撤回を」
原告ら厚労省前で抗議
官房長官 「五月決着」を明言
「上告・控訴を撤回しろ」。二十六日、原爆症認定集団訴訟の原告や被爆者、支援者ら五十人が東京・霞が関の厚生労働省前で、国側による東京高裁判決への上告受理申し立てと広島地裁判決への控訴に抗議する行動をおこないました。
申し立てを受けた千葉訴訟原告の朝比奈隆さん(77)は「これからもたたかい抜く」と力強く表明。東京訴訟第二次原告の男性は「心筋梗塞で倒れ医師からこうした行動を禁じられたが、どうしてもと初めて参加した。怒りの火の玉となっている」と訴えました。
日本共産党の小池晃参院議員・党被爆者問題委員会責任者、高橋ちづ子衆院議員、仁比聡平参院議員が駆けつけました。
同日、原告団や弁護団、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の代表らは、国会内で河村建夫官房長官と面談しました。
面談後、厚生労働省内で記者会見した代表らによると、面談の席上、河村氏は、五月の大阪、東京両高裁判決をみたうえで決着にむけた政治決断をおこなうという方針は変わらないとのべ、決着がつけば上告受理申し立てと各高裁への控訴はすべて取り下げる用意があると明言しました。
日本被団協の田中熙巳事務局長は「五月にむけて総決起の運動を組んでいきたい」と語りました。
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