2009年3月25日(水)「しんぶん赤旗」
派遣135人解雇を撤回
労組と日系企業合意
ベネズエラ
【メキシコ市=島田峰隆】南米ベネズエラからの報道によると、同国東部バルセロナにある日系の自動車組み立て工場の経営陣は二十三日、昨年発表した派遣労働者百三十五人の解雇を撤回することで労働組合側と合意したと発表しました。
同工場は、日本の三菱や韓国の現代が共同運営しています。解雇撤回を求め今年一月から工場を占拠していた労働者らは同日、占拠を停止しました。二十五日には営業を一部再開できるといいます。
南米全体をカバーするテレビ局テレスルによると、労使双方は二十一日、労働社会保障省で行われた交渉で合意しました。経営陣は「ベネズエラには依然として、需要が供給を上回るような経済要因が多くある」という認識を示し、解雇撤回に合意したといいます。
解雇規制を強めたチャベス政権の指導のもと、労働社会保障省は同工場の解雇回避を目指して積極的に交渉を仲介してきました。
ベネズエラでは八日から、トヨタ自動車の組み立て工場でも労働協約の全面履行を求めて労働者がストに入りました。
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