2009年3月23日(月)「しんぶん赤旗」
イラク・アフガンから撤兵を
ワシントン1万人デモ
反戦平和団体が結集
|
【ワシントン=西村央】米国で二十一日、イラクやアフガンからの米軍の撤退を求めて首都ワシントンから国防総省(ペンタゴン)に向けたデモ行進が行われ、一万人を超える市民が参加しました。米国の反戦平和団体が呼びかけました。
デモに先立ってリンカーン記念堂近くの広場で開いた集会では、イラク帰還兵の家族が高校での徴兵活動の中止を要求。アラブ系団体代表は、パレスチナの民間人多数が犠牲になったイスラエルによるガザ地区空爆に抗議しました。
会場内のプラカードには、イラク、アフガンの二つの戦争を強行したブッシュ前大統領を「(戦争犯罪で)起訴せよ」という主張のほか、アフガンへの兵力増派を決めているオバマ大統領を批判するものもありました。
平和のための退役軍人会のジム・グッドナウ氏(69)は、「オバマ大統領に対しては、イラクからは完全撤退を求める。アフガンも増派ではなく撤退、そしてパキスタンに侵入しないことを訴えたい」と語りました。
「米国の恥」という手書きステッカーを手にしていたアリサ・シュルツさん(24)は、バージニア州フロントロイヤルの学生仲間と参加。「イラク戦争などで他の国の文化を破壊し、百万人近い人々の命を奪う。こんなことは支持できないし、国の恥そのもの」と厳しい口調です。
デモの隊列はバージニア州のペンタゴンに向かう道いっぱいに広がり、「軍の即時撤退」「戦争ではなく、教育や雇用に予算を」と訴えました。
デモ行進に飛び入り参加した男性は、「普段は行動せず見ているだけだが、今日は最後尾を歩かせてもらった。米軍がイラクやアフガンに駐留する必要はどこにもない。長期駐留は間違いだ」と語りました。