2009年3月19日(木)「しんぶん赤旗」
証券優遇
累進税制ゆがめた
大門氏 財務相も認める
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日本共産党の大門実紀史参院議員は十七日の財政金融委員会で、証券優遇税制をとりあげました。
証券優遇税制は、上場株式等の配当・譲渡益の税率(本則20%)を10%に軽減している措置のことです。麻生内閣は、廃止が決まっていた優遇措置を、経済危機を理由に二〇〇九年度税制「改正」において三年間延長しようとしています。
大門氏は、所得階級別の国税負担率のグラフを提示。「総合所得五千万円から一億円で負担率はピークとなり、その後所得が上がるほど負担率が下がっていく。日本は、所得が高いほど負担が重い累進税制でありながら、なぜこのようなゆがみがあるのか」と追及。
与謝野馨財務相は、証券優遇税制を含め「金融所得の税制のあり方が影響を与えている」と答弁。優遇措置が原因であることを認めました。
大門氏は、「高額所得者ほど金融所得が多い。低所得者と超大金持ちが増えているが、この税制が大きく影響している」と指摘。証券優遇税制の廃止とともに、「欧米は多くが総合課税。金融所得の分離課税をやめ、総合課税に改めるべきだ」と主張しました。
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