2009年3月18日(水)「しんぶん赤旗」
G20はアフリカ支援を
資金拠出・国際融資求める
英・アフリカ首脳会合
【ロンドン=小玉純一】二十カ国以上のアフリカ諸国の首脳や閣僚がロンドンで十六日、主要二十カ国・地域(G20)金融サミットの主催国・英国のブラウン首相と会談、同サミットに対し、アフリカへの資金拠出と利用しやすい国際融資を求めました。
アフリカ諸国は世界人口の13%を占め、世界金融・経済危機の影響を最も激しく受けていますが、G20参加国は南アフリカ共和国一国のみ。ブラウン首相は、世界経済危機問題で四月二日にロンドンで開催されるG20第二回金融サミットにアフリカ諸国の声を反映させようと、今回の会合を招集しました。
会合後の記者会見で、ブラウン首相は「アフリカを含め全大陸が支援を公平に受け、平等に経済回復計画策定に参加できると実感できる結果をつくりたい」と金融サミットに臨む姿勢を明らかにしました。エチオピアのメレス首相は、「アフリカ諸国が求めているのは、援助増額とそれを利用しやすくすることだ」と強調しました。
会合には、エチオピアのほか、リベリア、タンザニア、ボツワナ、ケニアの各国首脳が参加。アフリカが経済危機で、貿易減少や海外援助の減額など深刻な打撃を受けている実態を訴えました。
エジプトのガリ財務相は「アフリカでは人々が死んでいく。われわれは人の命を問題にしており、たんにだれかが小さい車を運転せねばならなくなるという話ではない」と語りました。
昨年6・7%と予測されていたサハラ以南アフリカ諸国の今年の経済成長率は、国際通貨基金(IMF)の最新の予測では半分の約3%に下方修正されています。