2009年3月18日(水)「しんぶん赤旗」

消費者庁法案

安全規制骨抜き見直せ

衆院本会議 吉井議員が要求


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(写真)質問する吉井英勝議員=17日、衆院本会議

 政府提出の消費者庁設置関連三法案と民主党の対案が十七日の衆院本会議で審議入りしました。

 政府案は、消費者行政を一元化するため内閣府の外局として消費者庁を新設するもの。同法案は昨年九月に国会に提出されていましたが、継続審議になっていました。民主党案は、内閣から独立した「消費者権利院」を設置するとしています。

 質問に立った日本共産党の吉井英勝議員は、悪徳商法の被害、BSE汚染牛肉、偽装食品、パロマガス器具などの製品欠陥事故などを挙げ、「なぜ消費者被害拡大を早期にくい止められなかったのか。一つひとつきちんと検討して、消費者行政の強化とそのための組織の姿を明らかにすることが必要だ」と提起しました。

 その上で、「消費者被害を生み出した根底には、消費者保護法に基づく安全規制などが、産業優先の立場から次々と骨抜きにされてきたことがある」と指摘。「消費者行政の『規制緩和』を根本的に見直して、消費者の権利や利益を守る立場に立つべきだ」と求めました。

 麻生太郎首相は「これまで各省庁縦割りのもとで推進されてきた消費者行政の仕組みを転換する必要がある」と消費者庁設置の意義を述べたものの、「規制緩和」の見直しにはふれませんでした。

 政府と民主党双方に質問した吉井氏は「国民が望んでいる『消費者行政の一元化・強化』を図るために、各会派が知恵を持ち寄って、本当に消費者の立場で機能する法律に仕上げていくことが重要だ」と強調しました。


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