2009年3月15日(日)「しんぶん赤旗」

住まいは基本的人権

ハウジングプアなくせ

全国ネット発足


 「安心できる住まいを」を合言葉に「住まいの貧困に取り組むネットワーク」(全国組織)が十四日、誕生しました。設立集会は、労組や借地借家人組織など十八団体と弁護士など個人三十六人が賛同し、東京都新宿区で開催されました。

 派遣労働者が失職と同時に住居を失うケースは後を絶たず、敷金・礼金なしの「ゼロゼロ物件」で、一カ月家賃を滞納しただけで借り主を閉め出す「追い出し屋」が横行するなど、不況の中、住まいをめぐる状況は深刻化しています。

 こうしたなか「住まいは基本的人権、ハウジングプア(住まいの貧困)をなくそう」との要求が高まっていました。

 集会では、日雇い仕事で家賃が払えずアパートを追い出された男性が証言。「鍵を交換され、部屋から閉め出された。結局、家財道具だけでなく服用薬や通帳、実印まですべて持ち去られた」と実態を告発しました。

 討論では、「仕事がなくなっても住まいはある。これが権利として保障される社会が必要だ」、「サラ金が金貸し業でもうけることができなくなり、子会社をつくり追い出し屋を始めている。しかし、これを規制する法律がないのは問題だ」といった発言がありました。

 集会後、参加者はデモ行進し、「公共住宅を増やせ」、「不動産屋は失業者、外国人、高齢者、障害者、シングルマザーへの入居差別をやめろ」などと訴えました。



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