2009年3月15日(日)「しんぶん赤旗」
「西松」疑惑 首長も
日本共産党が追及
吹田市長 100万円パーティー券
神戸市長 二階氏に献金400万円
準大手ゼネコン「西松建設」のダミー(隠れみの)政治団体が自治体首長のパーティー券を購入していた問題で、大阪府吹田市や神戸市の市議会では、日本共産党議員団が、献金をめぐる新たな疑惑を相次いで追及しました。
吹田市では、阪口善雄市長が二〇〇六年に開催した政治資金パーティーで、西松建設のダミー団体「新政治問題研究会」「未来産業研究会」の両団体が計百万円分のパーティー券を購入していたことが判明しました。
両政治団体について阪口市長は「問題が明らかになるまで、西松関連の政治団体と知らなかった」などと説明してきました。
市議会で代表質問に立った日本共産党の曽呂利邦雄市議は「東京に本部がある二つの政治団体が百万円分も買ったことを何とも思わなかったのか」と質問しました。
さらにパーティー開催前に、吹田市内の小学校耐震改修やごみ焼却施設の下請け工事を西松建設が受注していたことを指摘。曽呂利市議は「(パーティー開催時期と)受注を時系列で見る限り、西松建設と知り合いであったのではと考えても何ら不自然ではない」とのべ、説明を求めました。
阪口市長は「二つの政治団体が私のパーティーが開かれることを把握した経緯はまったくわからない。これまでも西松建設の社員との接触は一切ない」と、西松建設との関係を否定しました。
神戸市議会予算特別委員会では、日本共産党の金沢治美市議が十二日、矢田立郎市長と二階俊博経済産業相との関係をただしました。矢田市長の政治団体「安心で元気な神戸をつくる会」は、西松のダミー団体から〇四―〇五年に合計七十万円分のパーティー券購入を受けています。
金沢市議は矢田市長の「つくる会」が二階氏の資金管理団体「新政経研究会」に〇三年と〇五年に二百万円ずつ総額四百万円を寄付していたことを指摘。「西松建設、矢田市長と二階大臣との関係があまりにも不透明」と、説明を求めました。
矢田市長は「(当時)資金にゆとりがあったので、熱心に関西で活躍している二階大臣に寄付をした」と答えました。