2009年3月14日(土)「しんぶん赤旗」
都議会予特委
「小児救急に大穴」
清水議員 3病院廃止案を批判
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日本共産党の清水ひで子東京都議は十三日の都議会予算特別委員会で、三つの都立小児病院を廃止する条例案について「病院が廃止されたら未熟児の命を救うNICU(新生児集中治療室)や小児救急に大穴が開く」と指摘し、石原慎太郎知事に撤回を迫りました。
清水氏は、NICU九床を備え年間二万五千人の入院、二万六千人の外来患者を受け入れている八王子小児病院の廃止問題を取り上げました。
都と八王子市は小児病院の廃止後「市内二カ所の中核病院で将来NICUを増床する際、支援する」と合意しています。清水氏は、「NICUをつくってと言われても医師がいない」ため開設のめどが立たないという、東海大八王子病院と東京医科大八王子医療センター側の話を紹介。三小児病院の廃止と引き換えに小児総合医療センターを新設しても、多摩地域では四十―五十床増設の必要があると述べ、「医療環境が厳しいからこそ、NICUなど不採算の行政医療は都が担う必要がある」と追及しました。
清水氏がまた、都と市の合意で「二つの中核病院で小児病床数を増やす必要がある」としたにもかかわらず、東京医科大八王子医療センターが小児病床を含む新病棟建設の着工を見送った事実を示すと、安藤立美福祉保健局長は「初めて聞く」と答弁。清水氏は「NICU整備も増床も何の保証もない」と批判し、条例案の撤回を迫りました。安藤局長は、NICUは不採算医療のため「簡単につくれない」と認めざるを得ませんでした。