2009年3月14日(土)「しんぶん赤旗」
派遣艦に死体安置所
初設置 犠牲者を想定
ソマリア沖での「海賊船」対策として、広島県呉基地から十四日派兵する海上自衛隊の護衛艦二隻に「死体安置所」を設置していたことが十三日、本紙の取材で明らかになりました。
「死体安置所」設置が確認されたのは「さざなみ」(四、六五〇トン)「さみだれ」(四、五五〇トン)の両護衛艦。自衛艦に「死体安置所」が設置されるのはこれが初めてです。冷凍用施設で、甲板の一角に設置しているといいます。
関係者によれば「三人が安置される広さ」です。「交戦による海賊の死者を安置するのが目的だが、自衛隊員の犠牲者もありうる。それは隊員に動揺を与えるので絶対に口にしない」と言います。
ある隊員は「インド洋の燃料補給の派遣でも『戦争にいくつもりで行け』といわれたが、今度はそれ以上の覚悟を要求される。幹部は交戦も想定している」と指摘します。
交戦は憲法が禁ずる「海外での武力行使」そのもので、明らかに憲法に違反しています。
「死体安置所」についての本紙の問い合わせに対し防衛省は、「必要な改修はしている。(安置所など具体的なことは)運用に関することであり回答できない」(広報課)としています。
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