2009年3月12日(木)「しんぶん赤旗」
自民和歌山第3選挙区支部
二階氏 支部長就任 企業献金が急増
準大手ゼネコン「西松建設」のダミー(隠れみの)政治団体からの違法献金が問題になっている二階俊博経済産業相が支部長をつとめる「自由民主党和歌山県第三選挙区支部」が、二階氏が代表となった時期を境に、多額の企業・団体献金を集めるようになったことが十一日、本紙の調べでわかりました。
二階氏は二〇〇三年十二月から「自由民主党和歌山県第三選挙区支部」の支部長となっています。二階氏はそれまでは保守新党に所属。同年十一月に保守新党を解党し、自民党に合流しました。
当時、衆院和歌山3区は自民党の議席がなかったため、同党の「第三選挙区支部」の支部長は世耕弘成参院議員が同党和歌山県参議院選挙区第一支部と兼任していました。一九九九年から二階氏が就任する前年の〇二年までの四年間、企業・団体からの献金は皆無。同支部の収入は自民党本部からの政党助成金のみでした。
ところが二階氏が支部長に就任した〇三年には企業・団体献金が三百十六万円に急増。個人献金も五十万円となっています。
翌年の〇四年には、二千六百八十六万円を企業・団体から集めるなど、毎年数千万円単位を集めています。
個人献金も五百万円から千百万円まで、毎年多額の献金を集めていました。
献金した企業・団体は若築建設が〇四年と〇六年に十二万円ずつ、社団法人日本橋梁・鋼構造物塗装技術協会が〇三、〇四年に五十万円ずつなど、和歌山県の業者を中心に建設業界からの献金が目立ちます。
また“道路族”の二階氏には、道路財源をめぐって問題を指摘された道路運送経営研究会が〇三年に五十万円、〇四年と〇七年に百万円ずつ献金しています。
二階氏をめぐっては、同支部に西松建設が、同社社員、家族の名前を使った個人献金などで偽装献金していたと指摘されています。