2009年3月11日(水)「しんぶん赤旗」
民間の戦争被害者救え
東京大空襲訴訟 公正判決求め集会
東京大空襲から六十四年の十日、「東京大空襲訴訟二周年 人間回復めざす大集会」が東京・浅草公会堂で開かれました。民間の空襲被害者になんの賠償も謝罪もしない国を相手取り、五月に結審を迎える訴訟について「歴史に残る公正な判決を求める」アピールが採択されました。
集会には同訴訟原告・弁護団や支援者、市民ら約千二百人が参加しました。
星野ひろし原告団長は、国の起こした戦争で殺され、家を焼かれ、負傷した民間の戦争被害者がなんの補償も援護もされない不条理を告発。「必ず勝利の道は開かれる。平均年齢七十五歳、最高齢九十歳の原告団は力いっぱい国の不条理な政策を改めるためにたたかう」と述べました。
中山武敏弁護団長が裁判の到達点と展望について報告。この裁判は人間回復、平和的生存権を守るたたかいだと訴え、補償もなく戦争被害者を放置してきた国の責任をきびしく問いました。
昨年十二月に提訴した大阪空襲訴訟原告・弁護団の代表も参加し決意を述べました。
アピールは「歴史を歪(ゆが)め戦争責任をあいまいにしたまま、『戦争をする国』になることは断じて許せません」と、自衛隊海外派兵や九条改憲の動きを批判しています。
集会では、作家の早乙女勝元さんが「東京大空襲と私」と題して講演しました。