2009年3月11日(水)「しんぶん赤旗」
「就業援助に力点」
中国労組代表が会見
【北京=山田俊英】中国の労働組合の全国連合体である中華全国総工会の張鳴起副主席らは九日、全国人民代表大会の開催にあたって北京市内で記者会見し、経済危機から労働者を守る方針を説明しました。出稼ぎ農民(農民工)の就業援助や解雇防止に力を入れていると語りました。
農業拠点、河南省の桑金科・省総工会副主席は「金融危機発生後、九百五十万人の農民が出稼ぎ先から戻り、その半分は就業が困難だ」と実態を明かしました。全国総工会では二億元(約二十八億円)の資金を投じ、失業した農民工に職業訓練、創業支援、家族への補助を行っています。
また、政府、企業家連合会と話し合い、人減らし、賃金引き下げをしないよう求めています。昨年施行された労働契約法に基づく労使協約の締結率は90%に達したとしています。
整理解雇に対しては、二月に国務院(内閣)が出した通達に基づいて、事前に工会(労組)か全従業員の意見を聞く義務を果たすよう経営者に求めています。違反行為があれば、工会が行政機関に報告し、規定を守らせるといいます。