2009年3月10日(火)「しんぶん赤旗」
西松マネー
未来研は小沢氏“専用”
寄付金ほぼ全額流れる
西松建設の違法献金事件をめぐり、同社のダミー(隠れみの)政治団体としてクローズアップされた「未来産業研究会」(未来研)の二〇〇四年から〇六年の寄付金のほぼ全額が民主党の小沢一郎代表関連の政治団体に流れていたことが九日、分かりました。「小沢氏専用」ともいえる政治団体の存在は、西松建設と同氏側の深い関係をうかがわせます。
未来研の政治資金収支報告書によると、〇四年から〇六年まで三年間の「寄付・交付金」総額は九百万七千四百五十五円。内訳は、小沢氏の資金管理団体で会計責任者の大久保隆規容疑者(47)が逮捕された「陸山会」に三百万円、小沢氏が代表の民主党岩手県第4区総支部に三百万円、小沢氏が最高顧問の民主党岩手県総支部連合会に三百万円の計九百万円です。端数を除くすべての寄付が小沢氏側へのものでした。
「未来研」は、「組織活動費」として、三年間に約八百八十六万円を計上。うち、パーティー券購入に八百四十八万円があてられています。支出先はのべ二十近い政治家や知事の政治団体です。
これと比べても、小沢氏側へのカネの流れが突出していることが、分かります。
「未来研」はもう一つのダミー政治団体「新政治問題研究会」同様、西松建設OBが九九年六月に設立。〇六年十一月に解散しています。