2009年3月8日(日)「しんぶん赤旗」
生活保護拒否は違法
北九州から改善迫ろう
運動を交流
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大企業による横暴勝手な「派遣切り」などが大量の失業者を生み、最後のセーフティーネットとして生活保護の役割が重要となるなか「北九州から日本の生活保護行政の未来を展望する!」と題した集会(生活保護問題対策全国会議・主催)が七日、北九州市内で開かれました。
集会には弁護士、司法書士、医療関係者、市民ら約百十人が参加。北九州市小倉北区で五十二歳の男性が餓死した事件や、静岡県浜松市役所前で野宿生活をしていた女性が放置され亡くなった事件などにかかわった弁護士らが報告。事件の責任や違法性を明確にさせる必要性を語りました。
同会議の尾藤廣喜代表幹事は全国に小倉北区のような事件が広がっていると指摘。「北九州で何が問題だったのかをはっきりさせないといけない。『不適切』ではダメ。違法性を明確化させていく必要がある」と語りました。
大学教授らのパネルディスカッションでは「小倉北区の事件で行われた保護行政が違法だったと決着をつけ、国に生活保護の改善を迫っていこう」などの意見が出ました。
小倉北区の餓死事件では、同会議の弁護士らが福祉事務所長を刑事告発。二〇〇八年六月に福岡地方検察庁小倉支部は不起訴処分としました。弁護士らは、検察審査会へ審査を申し立てています。
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