2009年3月6日(金)「しんぶん赤旗」
西松献金後ろ暗い?「返却」続々
自民・二階派、森元首相ら
準大手ゼネコン「西松建設」の違法献金事件で、西松建設OBが代表を務めていた政治団体「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」から民主党の小沢一郎代表同様、資金提供を受けていた自民党派閥、政治家が五日、相次いで返却する意向を明らかにしました。しかし、当の政治団体はすでに解散しており、どこに返却するのか―。
二階俊博経済産業相率いる自民党二階派は同日午後の総会で、「新政治問題研究会」などに購入してもらった同派のパーティー券の代金計八百三十八万円を、西松建設側に返却することを決めました。
二階派は二○○四年から○六年までの間、東京や大阪などで政治資金パーティーを開催。両団体などがパーティー券を購入していました。具体的な返却先は今後検討します。
二百万円の政治献金を受けていた山口俊一首相補佐官と二百万円分のパーティー券を購入してもらっていた加納時男国土交通副大臣も同日、返却する考えを河村建夫官房長官に伝えました。
森喜朗元首相も同日、返却する方向で検討していることを弁護士を通じて明らかにしました。森氏は、献金とパーティー券購入で計四百万円の資金提供を受けていました。
同じく献金などを受けていた林幹雄幹事長代理、渡辺具能元国土交通副大臣は取材に対し、「現時点で違法性が分からない」(林氏)などとして返却しない考えを示しました。