2009年3月6日(金)「しんぶん赤旗」

公的保育の拡充こそ

3団体が要請と集会


 「保育所増やして待機児なくせ」「子どもを泣かせる新制度反対」―自治労連、福祉保育労、全国保育団体連絡会(全保連)の三団体は五日、公的保育制度の堅持・拡充などを掲げて厚生労働省前で集会を開き、約二百人が参加しました。厚労省が二月、市町村の保育実施義務をなくし、利用者が自己責任で保育所と入所契約を結ぶ「新たな保育の仕組み」を導入する方針を示したことに抗議するとともに、深刻化する待機児問題の解決など、保育・子育てをめぐる国民の切実な要求を突き付けました。

 東京都内の民間保育所の保育士は、身近な保護者の声も紹介しながら「最低賃金ぎりぎりで働いている親は長時間働かなければならず、保育所の利用時間も長い。新制度の導入で保育料が応益負担になれば、そういう人たちは経済的理由で保育所に入れなくなるかもしれない」と訴え。公立保育所の保育士、保護者、私立保育所経営者などが次々マイクを握り、新制度の問題点を知らせ、運動を広げる決意を語りました。

 三団体は、この集会に前後して、国会内・国会外での決起集会と厚労省、総務省、地方六団体、国会議員への要請、団体ごとの学習会にも取り組みました。国会内集会で全保連の実方伸子事務局長は、厚労省の制度改悪案への懸念の声をマスコミも取り上げ始めるなど、運動が世論を動かしていることを報告。「現行制度のもと、国と自治体の責任で保育要求を実現する運動を、制度改悪反対の運動と一体に進めよう」と呼びかけました。

 日本共産党から、こくた恵二国対委員長が連帯と激励のあいさつ。自民党と民主党の議員もあいさつしました。



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