2009年3月3日(火)「しんぶん赤旗」

非常勤講師

採用取り消し不当

撤回求め大同工大を提訴


 愛知県の大同工業大学(名古屋市南区)に非常勤講師の採用内定を取り消された高森晃一さん(38)は二日、内定取り消しは不当だとして同大学を相手取り、解雇撤回や慰謝料を求めて名古屋地裁に提訴しました。

 高森さんは昨年十一月、同大学に労働条件について問い合わせたことから採用内定を取り消されました。授業案内なども含め、本名ではなく、他大学でも通用しているペンネームを使用して開講したいと問い合わせたところ、大学側は本名で行うよう回答。理由を聞くと、一方的に採用を取り消されてしまいました。

 高森さんは東海圏大学非常勤講師組合を通じて大学側に団体交渉を申し入れましたが、拒否されました。その後、愛知県労働委員会にあっせんを申請しましたが、大学側は解決金を提示するのみで解雇の撤回を認めなかったため、提訴に踏み切りました。

 提訴のあと行った記者会見で高森さんは、「ひどい雇用状況にありながら、声をあげられない非常勤講師はたくさんいます。誰かが声をあげないと、不安定な雇用状況はますます悪化するばかりです。非常勤講師全体の待遇改善をはかっていくためにも、提訴に踏み切りました」と語りました。



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