2009年3月2日(月)「しんぶん赤旗」
ビキニ被災55年
核廃絶誓い新た
アメリカの水爆実験による一九五四年のビキニ被災から五十五年を迎えた一日、被災した第五福竜丸の母港・静岡県焼津市で「献花墓参行進」や「3・1ビキニデー集会」が行われました。
千六百人が参加した集会では、自転車に乗って登壇した静岡民医連の青年たちが「ピースチャリンコ(自転車)」の活動を紹介し、「平和の呼びかけ方はいろいろ」と紹介。幸せの黄色のリボンを集めるコープ岡山の代表の発言に会場がわきました。
静岡県原爆被害者の会の川本司郎会長が主催者あいさつ。世界大会運営委員会の野口邦和代表が主催者報告をし、来春の核不拡散条約(NPT)再検討会議に向けて核兵器廃絶のうねりをつくろうと呼びかけました。
被災地のマーシャル諸島共和国の前上院議員のアバッカ・アンジャインさんや、被ばく者の診療に当たってきた聞間元医師らが次々と発言。第五福竜丸元乗組員の大石又七さんは、「ビキニ事件が正確に知られていない」とのべ、「学んでほしい」と青年への期待を語りました。朗読や女性僧りょの鈴木君代さんの歌に参加者は聞き入りました。清水泰焼津市長、第五福竜丸元漁労長の見崎吉男さんが来賓あいさつしました。
京都市から初参加の男性(33)は、「久保山さんの墓前に行って、被ばくの事実を実感しました。学んだ多くのことを職場の人たちに伝えたい」と語りました。
集会は原水爆禁止世界大会実行委員会、3・1ビキニデー静岡県実行委員会が主催しました。
■関連キーワード