2009年2月25日(水)「しんぶん赤旗」

政党助成金を受け取らないのはなぜ?


 〈問い〉日本共産党は政党助成金を拒否しています。受け取らないのはなぜですか。(埼玉・一読者)

 〈答え〉「国民は一人あたり、年間250円を自民党に寄付する」―こんな法律が決まったら、あなたは怒るのではないでしょうか。しかし政党助成金の制度は、これと同様のことを現実におこなっているのです。

 政党助成金は、国民ひとりあたり250円で計算された年間320億円もの税金を政党が山分けする仕組みです。赤ちゃん・子どもからお年寄りまで強制的に政党に寄付をさせられていることと同じです。

 政党への支持・不支持はもちろん、政党に寄付するかどうかは、国民が自由に判断すべきことで、強制は絶対に許されません。この制度が「思想及び良心の自由」を侵し、国民の政党支持の自由を踏みにじる憲法違反であることは明白です。だからこそ、日本共産党は、政党助成金を受け取らないだけでなく、制度の廃止を主張しています。

 共通の理念で結集した自主的な集団である政党は本来、みずからの活動によって国民のあいだに支持を広げ、それを土台にした個人寄付や、機関紙誌などの事業活動、党費によって活動資金をまかなうべきものです。

 そうした努力によらず、税金への依存を強めることは、国民と政党との財政的な結びつきを断ち切ることになります。こうした政党が国民に目を向けた政治ができるのでしょうか。

 腐敗にも直結します。助成金を原資に選挙で買収をおこなうという事件が相次ぎました。政党助成金を獲得するために、理念の一致とは無関係に、年末になると駆け込むように政党がつくられるという、政党政治の根幹が脅かされる事態もひきおこされています。

 自民党は、増税の「言い訳」に、みずからの「身を削る」などと言っています。しかし、国民生活に思いをはせ、まじめに考えるならば、政党助成金をただちに廃止すべきでしょう。

 政党助成金をきっぱりと拒否する日本共産党だからこそ、それをやめさせるたたかいをすすめることができます。(司)

 〔2009・2・25(水)〕


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