2009年2月21日(土)「しんぶん赤旗」

「新銀行東京」も対象 都の「金融支援」条例案

第三の税金投入に道

日本共産党都議団が批判


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(写真)都の金融支援条例案について記者会見する日本共産党都議団。(左から)小竹都議、吉田幹事長、清水政策調査副委員長=20日、東京都庁

 日本共産党東京都議団は二十日、都庁内で記者会見し、石原慎太郎知事が都議会に提出した「金融支援」条例案は、経営破たん状態にある新銀行東京に新たな税金投入の道を開くものだと批判しました。

 会見には、吉田信夫幹事長と清水ひで子政策調査副委員長、小竹ひろ子都議が出席。条例案について吉田氏は、中小企業融資のために都が連携する「地域の金融機関」には、巨額の赤字を出し経営再建中の新銀行東京も含まれると指摘。融資対象企業の要件は「当該金融機関と一定期間取引を継続しているもの」としているだけで、これまでの乱脈融資で危険債権を抱える企業への融資も可能となると強調しました。

 また吉田氏は、条例案が「融資が円滑に行われるよう」にすることを目的に、乱脈融資で損失を生じた同行への「損失の補助」などの資金注入を可能としているほか、「知事が特に必要と認めた措置」を講ずると明記しており、「知事に白紙委任状を与えるものだ」と指摘。同行に対する設立時の一千億円の出資と昨年の四百億円の追加出資に続く第三の税金投入に道を開くものだと批判しました。

 「石原銀行」といわれる同行は、自民、公明、民主三党の賛成で二〇〇四年に設立され、〇八年三月期決算で累積赤字が一千十六億円に膨らみ、昨年の都議会第一回定例会では自民、公明両党の賛成で追加出資したにもかかわらず、経営再建は極めて困難な状況に追い込まれています。

 都は同条例案とともに、〇九年度予算案に新たな「金融支援」名目で三百億円を計上しています。



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