2009年2月20日(金)「しんぶん赤旗」
任用拒否撤回求める
札幌地裁人権裁判 女性自衛官が意見陳述
北海道内の航空自衛隊基地の現職女性自衛官(22)が、基地内での性暴力と退職強要に対し、国家賠償を求めている女性自衛官人権裁判の第十一回口頭弁論が十九日、札幌地裁で開かれ、原告本人が、自身の任用継続拒否に抗議し、撤回を求め意見陳述しました。
「昨年十二月の健康診断をクリアし、仕事のうえで大きな失敗をしたこともない。裁判を続けながら、一つも手を抜くことなくやり遂げてきました。継続任用は当然あるものだと信じていました」と証言。「私の夢、将来設計を理由もなく奪われるのは悲しいし納得できません。国は私の任用拒否の理由を明らかにし、撤回してください」と訴えました。
原告代理人の佐藤博文弁護士は、「今回の任用拒否は、本件不法行為事実と少なくとも間接的に関連している。今後の事態の推移、任用拒絶の理由開示などの問題点を踏まえ、主張を補充したい」とのべました。
報告集会で佐藤弁護士は、三月初旬に防衛省、航空幕僚長らと面談し撤回を求めると報告。「自衛隊に道理がない。拒否の理由を明確にさせ、満了日三月二十二日まで全力をあげる」と語りました。
傍聴した女性は、「任用継続拒否の報道を見て、怒り心頭です。裁判の支援だけでなく、首切りさせないたたかいが必要です」と話しました。
■関連キーワード