2009年2月18日(水)「しんぶん赤旗」

JR採用差別事件で集会

政治解決の必要訴え


 JR採用差別事件の解決を求め、十六日に東京都内で開かれた「千四十七名問題の政治解決を求める集会」(当事者や所属労組など四者・四団体主催)では、四つの裁判を力に政治解決をはかろうと訴えられました。

 結審した鉄建公団訴訟の加藤晋介弁護士は、採用の実質的責任者だった葛西敬之JR東海会長の証人尋問でも不当労働行為が改めて鮮明になったとのべ、全面解決に向けて裁判だけでなく政治解決が必要と訴えました。

 全動労争議団・鉄道運輸機構訴訟の菊池紘弁護士は、国鉄分割・民営化法案提出と軌を一にして労働者派遣法が成立したことを指摘。二十余年を経て、首切りと貧困が広がる中で、貧困克服などのたたかいと手を結んで解決を迫ろうと強調しました。

 鉄道運輸機構訴訟の萱野一樹弁護士は、時効で請求権が消滅しているとした昨年の地裁判決を批判。形式的な時効を理由に採用差別は免罪できないと報告しました。

 採用差別国労訴訟の宮里邦雄弁護士は、一九八〇年代からすすめられてきた規制緩和路線は見直さざるをえなくなっており“時効論”を打ち破り、今こそ解決をと語りました。

 正社員化を求めているキヤノン非正規労働組合宇都宮支部長の大野秀之さんは、期間社員らに対する退職強要とのたたかいを報告し、「非正規を使ってぼろもうけをした会社は私たちを正社員にすべきだ」とのべました。



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