2009年2月17日(火)「しんぶん赤旗」
任用継続拒否に抗議
自衛官人権裁判原告の女性
北海道
支援者が声明
北海道内の航空自衛隊基地で性暴力を受け訴訟を起こしたことで退職を強要された女性自衛官が、三月二十二日以降の任用継続を拒否された問題で、女性自衛官人権裁判原告弁護団・支援する会は十六日、札幌市で記者会見し、任用継続拒否に抗議し、ただちに撤回を要求する声明を発表しました。
女性自衛官は、性暴力と退職強要に対し国家賠償請求を求めて二〇〇七年五月、札幌地裁に提訴。青森県三沢市の北部航空警戒管制団の早坂正司令が一月三十日、原告の所属する部隊の群司令を通じて任用を継続しないと通知してきました。
原告と代理人は今月二日、一方的な任用継続拒否に抗議するとともに、拒否の理由を、書面の交付と面談により明らかにするよう早坂司令と航空幕僚長に求めましたが、十三日までに回答はありませんでした。
〇四年三月に入隊した原告は、問題なく職務を遂行し、昨年十二月に実施された健康診断もクリアしていました。原告の所属する部隊では、原告によると継続任用を拒否された例はなく、三月の二回目の任用更新に問題はありませんでした。
声明は「まったく理由を示さず、弁明の機会も与えないやり方は適正手続きを著しく欠くもの」であり、原告が自衛隊を相手に訴訟を行っていることを理由にした任用拒絶であれば「憲法三二条の裁判を受ける権利に対する重大な侵害である」と批判しています。
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