2009年2月15日(日)「しんぶん赤旗」
官製ワーキングプア告発
公共サービス雇用を守ろう
全労連など集会
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全労連公務部会と公務労組連絡会は十四日、官製ワーキングプアの実態告発集会を東京都内で開きました。百二十人が参加しました。
法務局の登記業務を委託されている財団法人・民事法務協会の労組代表は、競争入札で大幅賃下げ、六百二十人の首切りがされようとしていると告発。「国民の財産を扱う仕事は経験と知識が必要。交渉で雇用確保を求めている」とのべました。
「(時給が上がり)やっと灯油が買えてストーブをつけたら、子どもが『暖かいね』といった」と涙を流したのは、鳥取県の国立病院の非常勤職員の女性。独立行政法人化で手取りは半分の十万円に。労組の交渉で時給を八百二十円から十円引き上げさせました。
道路や河川を監視する国交省職員などを運送する日本道路興運の労組代表は、専門性が高いのに競争入札化され、二千人が職を失いかねないとのべました。
東京公務公共一般労組の代表は、多摩市にある福祉施設が正規職員採用を理由に非正規職員を雇い止めするなど、同市で五十人が首切りされようとしており、緊急雇用対策を市に求めたとのべました。
「ある非常勤教員は、年収八十万円で生活保護を受けて教壇に立っている」と告発したのは、埼玉県高等学校教職員組合の代表。正規採用や任用継続を求めているとのべました。
全労連全国一般の代表は、民間委託した下水処理場業務の落札額が下がり続けており、住民サービス維持のためには直接雇用すべきだとのべました。
主催者あいさつした全労連公務部会の若井雅明代表委員は、官製ワーキングプア問題をすべての国民の問題としてたたかおうとよびかけました。
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