2009年2月14日(土)「しんぶん赤旗」
京都農協の労組員脱退強要
自民・中川泰氏を中労委断罪
農協労連会見
自民党衆院議員(京都4区選出)で京都農協会長(京都府農協中央会会長)の中川泰宏氏らが、京都農協に勤める労働組合員に脱退強要などをしていた問題で三日、中央労働委員会が命令を出し、中川氏の不当労働行為を断罪しました。京都府農協労連(西山良男委員長)が十三日、京都市中京区で記者会見し明らかにしました。
二〇〇七年の府労働委員会で断罪された中川氏ら京都農協が再審査を求めていたのにたいして、中労委が三日棄却したものです。農協関係で全国的な有力者である中川氏が先頭に立って、どう喝や猛烈な脱退工作をするなどして労働組合を攻撃した行為について審理されていました。
命令書は、職員にたいして「労組からの脱退を強要ないし慫慂(しょうよう)している」とし、中川氏の責任についても「同農協の文字通りの会長として、その意思決定につき中心的役割を果たしていたと推認される」と踏み込んで指摘しています。
会見では、岩佐英夫弁護士が二〇〇七年の府労委の命令に続いて「再び全面勝利した」と話し、「丁寧な事実認定で、府労委命令よりもさらに農協側には厳しいものになっている」と説明しました。
同農協労連の濱見秀行書記長は「京都農協には二度の命令を重く受け止め、速やかな労使関係の正常化を求める。私たちも命令を生かして法が守られ、農業と食糧を守る本来の役割発揮ができる職場をめざします」と話しています。