2009年2月12日(木)「しんぶん赤旗」

配当やめ雇用維持を

ドイツ財務相が要求


 ドイツのシュタインブリュック財務相は独紙ビルト日曜版八日付のインタビューで国内の大企業に対し、経済危機にあたり、株主への配当をやめて、雇用維持にあたるよう強く要求しました。


 同財務相は「この危機に当たり、企業は従業員に特別の責任を持っている」として、「二〇〇九年に利益を上げる場合は、株主配当へまわすのではなく、雇用維持など会社の安定に努めることだ」と強調。「株主を喜ばせるのでなく、最初に雇用維持が大事だ」と述べました。

 ウェルト紙九日付電子版によると、シュタインマイヤー副首相兼外相も、同様に大企業に対し、株主への配当は最低限にして、雇用を確保するように要請しました。

 ドイツ労働総同盟(DGB)はこれらの発言を「金融危機からの重要な教訓だ。もはや株主が中心であってはならない」(マテッキ役員)と歓迎しました。

 ドイツの上場大企業三十社は経済危機で40%も利益を低下させているにもかかわらず、〇九年は二百三十五億ユーロ(約二兆七千五百億円)の株主配当(前年比15%減)を予定しています。



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