2009年2月7日(土)「しんぶん赤旗」
原爆症認定審査を早く
被爆者10人 厚労相に異議申し立て
原爆症の認定申請を厚生労働省が長期に放置している問題で、四県十人の被爆者が六日、行政不服審査法に基づいて、厚労相にすみやかな審査を求める異議申立書をいっせいに地元自治体に提出しました。申し立てたのは、千葉二人、神奈川一人、静岡四人、熊本三人。日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)がよびかけたもので、昨年十二月、一月に続き三回目です。
一月までに八府県百八十八人の被爆者や遺族が申し立てていますが、厚労相は「審査の順番を待っているところ」だといって速やかに審査をおこなおうとしていません。
日本被団協は、「納得できる説明がなく、誠実な回答とは到底言いがたい」と批判。現在の認定ペースでは申請者はあと三年間も待たされるとして、現行の認定基準と申請の審査体制を根本から改め、原爆症認定集団訴訟の判決が示した認定基準に沿い、速やかに認定するよう求めています。
日本被団協は、三月も全国いっせいの異議申し立てをおこなう予定です。三月から五月にかけて東京、大阪両高裁や広島、高知両地裁判決が予定されており、新基準への評価が注目されています。
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