2009年2月7日(土)「しんぶん赤旗」
経済ルール実現へ憲章
ドイツ提唱 国際機関が支持
【ロンドン=小玉純一】ドイツのメルケル首相は五日、ベルリンで行った国際諸機関代表との協議で、市場経済の行き過ぎの是正と将来の危機防止にむけた「持続可能な経済統治のための憲章」への支持を訴え、国際機関からの支持を得ました。
「憲章」はメルケル首相が、一月のダボス会議などで提唱しています。メルケル氏は今回の世界的な経済危機が国際的な統一した経済規制ルールがなかったことから生まれたとして、統一経済ルールを体現する世界憲章作成を訴えています。
憲章は経済協力開発機構(OECD)の企業統治の原則や国際労働機関(ILO)の社会的保護・労働条件の規則など既存の国際機関の規制ルールを基準としています。国連の中に新たに設置される経済理事会が憲章に基づいて、世界経済を監視するとしています。四月に予定されるG20(主要二十カ国・地域)会議での検討を要請しています。
五日の会議にはOECD、ILO、世界貿易機関(WTO)、国際通貨基金(IMF)、世界銀行の五つの国際機関が参加しました。