2009年2月4日(水)「しんぶん赤旗」
消費増税 大合唱
衆院予算委審議始まる
衆院予算委員会で三日、麻生太郎首相と全閣僚が出席して、二〇〇九年度本予算案についての審議が始まりました。質問に立った自民党議員五人のうち、保利耕輔、野田毅、田野瀬良太郎の三氏が消費税増税の必要性を迫る異様さ。首相もあくまで増税に固執する立場を示しました。
保利政調会長は、景気対策とともに「プライマリーバランス(基礎的財政収支)の回復もおろそかにできない」と発言。「これからの財政をどうやっていくか。政治家の責任問題だ。勇敢に対応を」と消費税増税の断行を求めました。
麻生首相は「ツケを子や孫に先送りするのは無責任だ」と述べ、これに応えました。
与謝野馨経済財政担当相は、税制改正法案の付則に「二〇一一年度までに必要な法制上の措置」が盛り込まれていることについて、「いつかやります、ではなく、少なくとも法制上の準備はしておきましょう(ということ)」だと強調。増税実施に執念を見せました。
野田氏は、高齢化が「こんなに急テンポですすむ国は、世界で日本だけ」だと、社会福祉財源を口実にして消費税増税の必要性を主張。首相は「高齢化比率が上がるなか、消費税率が一ケタという国は日本ぐらいしか残っていない」と税率二ケタ台の本音をのぞかせました。
田野瀬氏は「国民のみなさんはいずれ消費税は上がるんだろうなということは勘付いている」として、そのための条件として、税金のムダづかいの象徴である天下り、「渡り」の禁止、国会議員定数の削減などをあげました。
公明党の坂口力議員は消費税の増税は重要だとしたうえで、「その前に所得税、住民税、法人税の見直しが必要」だとのべました。
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