2009年2月2日(月)「しんぶん赤旗」

日系外国人1500人デモ

「仕事を」「子どもの教育を」

名古屋


 「派遣切り」などで仕事を奪われた日系ブラジル人やペルー人が一日、名古屋市中区栄で集会を開きました。東海四県から、家族連れなど約千五百人が参加し、雇用と住居、教育の機会拡大を訴えました。NPO法人や日系外国人支援団体で構成される「SOSコミュニティ」の主催。

 参加者の大半はブラジル人で、ペルー人やフィリピン人もいます。集会で発言したのはブラジル人六人。ポルトガル語で、突然の解雇によって住居の確保も帰国もままならないこと、授業料を払えないため子どもたちが退学を余儀なくされていることなど、口々に苦境を訴えました。

 集会宣言では、全国三十二万人の日系ブラジル人のうち、八割が職を失うことが予想されると指摘。「家庭やコミュニティーは崩壊し、連帯のない流民化となりつつある」と述べ、「日本人に隷属する関係ではない真のパートナーとして社会参加を」求めるとしています。

 集会後、久屋大通公園を一周するデモ行進を行いました。日本語とポルトガル語で書かれた「教育」「雇用」などのプラカードを掲げ、打楽器の演奏とともに「雇用のためがんばりましょう」と声をあげ、子どもたちも「勉強したい!」と訴えました。

 デモに参加した日系ブラジル人の男性(37)は昨年十二月、派遣で働いていた自動車部品工場を解雇されました。「ブラジルに妻と子どもを二人残してきています。帰るか呼び寄せるかしたいけど、そのお金もない。早く仕事につきたいです」と片言の日本語で話しました。



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