2009年2月1日(日)「しんぶん赤旗」
イスラエルが残虐兵器
医師告発 身体に深刻な打撃
【カイロ=松本眞志】イスラエル軍によるパレスチナ・ガザ地区への攻撃中、ガザ市内のシファ病院でボランティアとして医療活動に従事したノルウェー人のマッズ・ギルバート医師が、イスラエル軍の残虐兵器使用を告発しました。カタールの衛星テレビ・アルジャジーラが二十八日に報じたインタビューで語りました。
ギルバート氏は同僚の医師とともに治療にあたり、何人もの患者の傷を見ました。その結果、「イスラエル軍がDIME(高密度不活性金属爆弾)を戦闘地域で使用したとの確信に達した」と述べました。
DIMEについて、ギルバート氏は「(米国の)実験段階の兵器で、殺傷力は低いが身体に深刻な影響を及ぼす兵器だとされる。DIMEの傷を受けた生存者の手足の肉体組織は切断され、骨はシュレッダーにかけたように粉々になる」と説明しました。
爆薬にはタングステンの細かい金属粒子が仕込まれています。
同氏は「この粒子が体内に残った場合、患者は四―六カ月でがんが発病する脅威にさらされることになる」と言います。
ギルバート氏は、「イスラエル軍がガザ地区を新兵器の実験場として利用したとの強い疑念を抱いている」と訴えています。