2009年1月31日(土)「しんぶん赤旗」

南米5カ国の大統領

いっせいに資本主義を批判

“社会主義の模索”も

世界社会フォーラム


 【メキシコ市=島田峰隆】南米のブラジル、ベネズエラ、エクアドル、ボリビア、パラグアイの大統領が二十九日、ブラジル北部ベレンで開催中の第九回世界社会フォーラムに出席しました。大統領らは、資本主義の危機や失敗を批判し、二十一世紀の社会主義の模索を呼びかけました。

 ベネズエラのチャベス大統領は、米国発の金融危機が「世界を崩壊させている」と強調。「資本主義は三百年の歴史の後、八億人の飢餓をつくった。資本主義は人類を破壊している。資本主義を打ち負かし、社会主義をつくるたたかいを続けよう」と訴えました。

 エクアドルのコレア大統領は、「ダボス(世界経済フォーラム)に集まっている権力者らは、自らが世界に引き起こした惨事を謝罪し、自覚を持つべきだ」と批判。「金融危機を前に、われわれの決定的な独立に着手しよう。それは資本主義制度の危機に対してわれわれが社会主義と呼んできたものだ」と強調しました。

 同大統領は、「中南米諸国は新自由主義的グローバル化に対抗するモデルを示すことができる」「資本よりも人間の労働を優先する新しい社会主義をつくろう」と呼びかけました。

 ボリビアのモラレス大統領は、二十五日の国民投票で承認された同国の新憲法が外国軍基地の設置を禁止したことに触れ、「米国の干渉を終わらせよう」と発言。パラグアイのルゴ大統領は、キューバ南東部にあるグアンタナモ米軍基地をキューバに返還するよう米国に求めました。

 世界社会フォーラムは二月一日までの予定です。


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