2009年1月30日(金)「しんぶん赤旗」

“雇用・賃金守れ”

仏全土で統一行動

経済危機の犠牲おしつけるな


 雇用の維持と国民の購買力の向上を求め、政府に経済政策の見直しを要求するフランス労働者の統一行動が二十九日行われました。交通機関、教育など公共分野の労働者を中心にストライキに入り、全国各地で集会やデモ行進が行われました。

 「経済危機」後初となるこの日の統一行動は、七つの全国労組が共同で呼びかけたもので、世論調査によれば69%が支持すると答えています。

 今月上旬に発表された労組の共同声明は、「労働者がみずからの責任によらない金融危機の犠牲になっている」と指摘し、政府、財界に対して▽雇用維持を最優先課題にする▽国民の購買力を向上させる▽雇用・賃金優先の経済政策に転換する▽政労使協議の維持・充実▽国際金融取引の規制―の五点を求めています。

 同日朝のラジオ番組に出演した労働総同盟(CGT)のティボー書記長は、統一行動の最大の獲得目標を、「経済社会状況の危機下において取るべき方策の見直しだ」と強調しました。

 一方、サルコジ大統領は二十七日、消費を促進せよとの労組の要求は「砂に水をまくようなものだ」とけん制。先月みずから提唱した、投資促進を中心とする二百六十億ユーロ(約三兆円)の景気刺激策を擁護しました。(山田芳進)



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