2009年1月30日(金)「しんぶん赤旗」
民意“削る”提案誇る
定数削減 民主・鳩山氏
民主党の鳩山由紀夫幹事長は二十九日の代表質問で、麻生太郎首相が自民党に指示した議員定数・歳費削減の問題に呼応して、「本当に自らの身を切る方法を提案する」「議員定数の削減は、すでに民主党が具体的な提案をしている」とのべ、自民党と競いあう姿勢を明確にしました。
同党の「具体的提案」とは、「国会議員定数の1割以上を削減します」「衆議院の比例議席180中、80議席を削減」(「政策INDEX2008」)というもの。
国民を代表する議員定数の削減は、民意の切り捨てにつながります。とりわけ、衆議院の比例定数の削減は、少数政党の締め出しをもたらし、自民・民主の「二大政党」による議席の独占を狙うものです。「身を切る」振りをしながら、民意を削る姿勢で、民主党は自民党と全く同一なのです。
その一方、鳩山氏は、政党助成金廃止や企業団体献金の禁止には一言も触れませんでした。
自民党は本部収入の六割、民主党は八割を政党助成金に依存し、事実上の「国営政党」となっています。
また、自民党はもちろん、民主党も「国民の生活が第一」などといいながら、日本経団連の会員企業などから毎年巨額の献金を受け取っています。
民意を削る定数削減の一方で、税金の山分けと巨大企業が政治を左右するパイプだけは残すというのでは国民のための政治ができないのは当然です。