2009年1月29日(木)「しんぶん赤旗」
ソマリア沖
海自派兵準備を命令
防衛相 3月開始狙う
政府は二十八日、安全保障会議で、海賊対策を口実としたアフリカ東部ソマリア沖への海上自衛隊派兵の方針を正式に決定しました。これを受け、浜田靖一防衛相が同日、赤星慶治海上幕僚長らに対し、派兵準備命令を出しました。政府・与党は三月中の活動開始を狙って準備に着手します。
強行されれば、海自はソマリア沖を含むインド洋での米艦船などへの給油と並行して活動することになり、憲法違反の海外派兵がさらに拡大されます。
現行自衛隊法八二条に定められた海上警備行動の発令が予定されています。しかし海上警備行動は過去二回実施されただけで、いずれも日本近海でした。今回の決定は、現行法の解釈を大幅に拡大し、地理的に無限定の派兵を推進する、極めて危険な動きです。
今後、政府は現地調査などを踏まえて派兵基本計画を策定します。また、海自は派兵する部隊の選定や訓練、海上保安庁からの情報提供・共同訓練、さらに防衛省とともに「交戦規則」(ROE、非公開)の作成などに着手します。
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