2009年1月28日(水)「しんぶん赤旗」

2次補正 不合理・不公平「子育て手当」

3−5歳の第2子以降1回限り

少子化対策 効果も疑問


 二十七日成立した二〇〇八年度第二次補正予算には、「子育て応援特別手当」が盛り込まれています。

 「生活対策」の一環で、「多子世帯の幼児教育期の子育て負担」の軽減を目的としたもの。六百五十一億円(うち事務費三十五億円)が計上されました。

 〇八年三月末時点で三―五歳であり、かつ第二子以降の児童(約百七十万人)が、手当の支給対象です。一人当たり三万六千円を、一回に限って給付します。

 経済状況がきわめて厳しいなか、子育て世帯への経済的支援が緊急に求められているのは当然です。ただ、子育て負担を軽減するためというなら、なぜ「第二子以降」に限るのでしょうか。

 たとえば、四歳、二歳、ゼロ歳の三人の子がいる場合でも、「三―五歳」に該当する四歳の子は第一子であるため、支給対象とはなりません。六歳と、二歳の双子の三人を育てているような場合も対象外です。

 同じ年ごろの子どもを育て、同じように経済的負担感が強くても、支給される家庭と、されない家庭がある―このような不合理、不公平が「生活対策」と言えるのでしょうか。

 また、手当の支給は一回限りで、これで「第二子以降を産もう」という動機付けになるとは思えません。「少子化対策」の効果も疑問です。

 必要な人に届かず、政策効果も定かではない―迷走する定額給付金と同じ構図です。(坂)



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