2009年1月27日(火)「しんぶん赤旗」
悲劇繰り返さぬよう
記念碑が完成
横浜米軍機墜落事故
四人の死傷者を出した米海軍横須賀基地の米空母ミッドウェー艦載の米軍ジェット機による墜落事故(一九七七年横浜市緑区=現青葉区)に対し、被害者の椎葉寅生さん一家が日本政府と加害者の米兵を相手取った民事裁判に勝利したことを記念する碑の完成・引き渡し会が二十六日、神奈川県横須賀市長沢の丘で開かれました。
碑は、事故で亡くなった土志田和枝さん親子をモデルにした平和の母子像の横に建立されました。
民事裁判は椎葉さんが八〇年、公務中の米軍人の事故による損害賠償は日本国が責任を負うという民事特別法に基づいて横浜地裁に提訴。米兵の代理人は日本国の裁判権は米軍人に及ばないと主張しましたが、横浜地裁判決(八七年)は初めて日本国の民事裁判権が加害者である米軍人に及ぶとして、国に約四千五百八十万円の損害賠償を科しました。
椎葉さんは入院のため引き渡し会を欠席。碑文の文字を書いた米軍機墜落事故訴訟弁護団の木村和夫副団長があいさつし、当時の新聞が「安保に風穴」と評した画期的意義を紹介し「三百人の弁護団と支援共闘会議の力で世論を広げた」と運動の成果を語りました。
新婦人、神奈川労連、自由法曹団の代表、米兵に妻を殺害され裁判をたたかう山崎正則さんがあいさつし、基地に関連する事件をなくすため運動を強めようと決意を固めました。同碑の除幕式は事故の起きた九月二十七日に行う予定で、建立・整備のカンパを募集中です。
カンパ振込先 郵便振替・安保廃棄県統一促進会議 口座番号00240―8―28853
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