2009年1月24日(土)「しんぶん赤旗」
中東・アフガン特使任命
米大統領 「最優先」と演説
【ワシントン=小林俊哉】オバマ米大統領は二十二日、中東特使にミッチェル元上院議員(75)、アフガニスタン・パキスタン特使にホルブルック元国連大使(65)を任命しました。オバマ氏は同日、国務省で演説し、中東和平の促進とアフガニスタン問題の解決を当面する外交の最優先課題に挙げました。
オバマ氏は「積極かつ果敢に、イスラエル・パレスチナ間の永続する和平を追求することが、私の政権の政策となる」と主張。一方で「われわれはイスラエルの自衛の権利を常に支持する」と述べ、イスラエルを支持する姿勢も鮮明にしました。
パレスチナのイスラム武装抵抗組織ハマスに対しては「イスラエルの存在の権利を認知し、暴力を放棄すること」を要求。パレスチナ・ガザ地区の深刻な現状に「深い憂慮」を表明し、援助物資搬入のため、検問所を開放するようイスラエルに求めました。
またアフガン情勢についてオバマ氏は、国際テロ組織アルカイダは一掃されておらず、タリバンなどのゲリラ活動も増加しているとして、「状況は危機的だ」と指摘。「アフガンとパキスタンに注意と資源を再び集中する」と述べ、「同地域の諸国との協力関係の強化、北大西洋条約機構(NATO)諸国との持続的な協力」などを追求するとしました。