2009年1月24日(土)「しんぶん赤旗」
消費税増税へレール
11年度までに法制化
閣議決定
麻生自民・公明内閣は二十三日、消費税率引き上げを二〇一一年度までに法制化することを盛り込んだ〇九年度税制「改正」法案を閣議決定しました。
世論調査では消費税率引き上げを「評価せず」が58%(「日経」〇八年十二月二十九日付)と多数です。「社会保障の財源の確保」のためという理由でも消費税増税反対が六割(「毎日」、共同通信それぞれの〇八年七月調査)にのぼります。麻生内閣は、世論に背き、消費税増税に対する民意を総選挙で問うことなく、庶民増税に向けたレールを敷こうとしています。
麻生内閣が閣議決定した〇九年度税制「改正」法案は付則で、消費税増税を含む「税制抜本改革を行うため、一一年度までに必要な法制上の措置を講ずる」と明記。実施時期は、景気回復過程の状況などをみて、法制上定めるとしています。
与謝野馨経済財政担当相は同日の記者会見で、「(消費税増税などの)税制抜本改革のスタート時期は一一年度を含む」とした上で、「政府の立場として物事があいまいになったり、先送りされた印象はない」と述べました。
麻生首相はこれまで「二〇一一年度に消費税増税をお願いしたい」と記者会見で繰り返し表明。昨年末に閣議決定した税制「抜本改革」に向けた「中期プログラム」で消費税増税を含む税制「抜本改革」を「一一年度より実施」することを明記しました。
一方、「中期プログラム」では、財界が求めている国と地方を合わせた法人実効税率の引き下げについて「検討する」と明記。同日閣議決定した〇九年税制「改正」関連法案では、一部の高額所得者に恩恵がある証券優遇税制の延長や、大企業に有利な海外子会社の利益非課税化、設備投資減税などを盛り込みました。
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