2009年1月22日(木)「しんぶん赤旗」
イスラエルの国連施設攻撃
総長、徹底調査を要求
【クウェート市=松本眞志】国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は二十日、パレスチナのガザ地区を訪問し、イスラエル軍の同地区内の国連施設への攻撃に対する「徹底した調査」を要求しました。
カタールの衛星テレビ・アルジャジーラによると、潘事務総長はイスラエル軍の空爆で破壊された現場に立ち、「ぞっとする光景だ。目にした印象をどう表現したらいいのかわからない」「国連に対する攻撃はまったく許せない。これまで何度も抗議してきたが、この場で改めて強く抗議する」とイスラエルの行為を非難。ガザ地区の人道援助と復興事業を支援する高レベルの調査団を派遣すると宣言しました。
国連のジョン・ホームズ事務次長(人権問題担当)は、現在ガザで四十万人が水不足にあり、電力供給は半日のみ、十万人がホームレスの状態にあるとしています。
世界保健機関(WHO)は経済・生活基盤や衛生施設の破壊によって伝染病のまん延の可能性を指摘。ガザ地区の行政当局は五千の建物が完全に破壊され、部分的に破壊された建物は二万に及ぶと報じています。