2009年1月16日(金)「しんぶん赤旗」
ボリビア・ベネズエラ
イスラエルと国交断絶
【メキシコ市=島田峰隆】南米のボリビアとベネズエラの両国は十四日、イスラエルによるガザ侵攻への抗議として、同国との外交関係を断絶することを明らかにしました。
ボリビアのモラレス大統領は、政府所在地ラパスでの演説でガザの惨状に触れ、「生命と人類に対する侵略という深刻な事態を前にして、ボリビアはイスラエルとの外交関係を絶つ」と語りました。
同大統領は、イスラエルによる攻撃を国際刑事裁判所(ICC)で裁くことや緊急の国連総会を開いて対イスラエル非難決議を採択すること、イスラエルのペレス大統領からノーベル平和賞をはく奪することを提起しました。
ベネズエラ政府は同日の外務省声明で、「平和と連帯の世界を目指し、国際法を尊重する立場からイスラエルとの外交関係を断絶することを決めた」と発表しました。
声明は、国連安保理が八日に採択した停戦決議や国際法をイスラエルが無視していることに「憤り」を表明。イスラエルの行為は、民族の平和共存の原則を破り、子どもや女性など「もっとも弱い人間の命を奪っている」「決して正当化できない」と批判しました。またイスラエルの指導者を国際刑事裁判所で裁くことを求めました。
ベネズエラ政府は六日には同国駐在のイスラエル大使を国外退去処分とすることを決めていました。