2009年1月15日(木)「しんぶん赤旗」
経団連 包囲
やめろ“派遣切り” 上げろ賃金
大企業の責任果たせ
全労連など 国民春闘共闘
全労連などでつくる国民春闘共闘は十四日、東京都内の日本経団連前で、無法な非正規切りをやめ、内需拡大による景気回復のため賃金引き上げを求める統一行動を行い、〇九春闘のたたかいをスタートさせました。
丸の内の大企業街をデモ行進してきた約九百人が歩道をうめ、「大企業は派遣切りをやめろ」「ボロもうけを労働者、中小企業に還元せよ」と唱和しました。
これに先立ち、金融庁前で中小企業の経営を守るよう求め、厚生労働省前では労働者派遣法の抜本改正などを要請しました。
あいさつした全労連の大黒作治議長は、大企業が非正規労働者を切り捨てる一方、内部留保(ため込み利益)を二百三十兆円抱えていると指摘。「これ以上のクビ切りやめよ。雇用を守り、賃金引き上げによる景気回復のために内部留保を使え。派遣法を抜本改正せよ。これが国民の声だ」とのべました。
各団体の発言で、JMIU(全日本金属情報機器労組)の代表は、「すべての仲間の賃上げこそ最大の景気対策。雇用とくらしを守るため、全力をあげる」と訴え。全労連・公務部会の代表は、親が派遣切りされ、子どもの命まで脅かされていると告発し、「大企業が果たすべき社会的責任は、内部留保の一部を取り崩して雇用を守ることだ」とのべました。
いすゞ自動車の派遣切りに立ち上がったJMIU支部の男性(23)は、「大企業がボロもうけを上げながら首を切るのは納得いかない。ボロもうけをはき出すべきだ」。横浜市から来た全労連・全国一般高梨牛乳分会の男性(59)は、「賃上げで労働者のふところを温めてこそ内需拡大し、景気はよくなる」と話しました。
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