2009年1月9日(金)「しんぶん赤旗」

自民党運動方針案

「立党以来最大の危機」自認

「靖国」「改憲」取り組み強化


 十八日の自民党大会に提案される今年の運動方針案の内容が八日までに判明しました。運動方針案は、麻生太郎内閣支持率が20%前後に急落している政治状況を受けて、党の現状について「(一九五五年の)立党以来最大の危機が続いている」と昨年に続き厳しい認識を表明する一方、改憲や靖国参拝の取り組みについて安倍晋三元政権以来の強調した表現で盛り込みました。

 「いざ決戦!今こそ我が党の真価を!―実現しよう強くて明るい国、日本」と、麻生色をにじませたタイトルの運動方針案は六日の総務会決定を受け、七日に成案が仕上がりました。

 運動方針案は、経済危機や自民党をめぐる現状に危機感を示しつつ、憲法改正、安全保障などを列記し「わが党でなければ責任ある解決ができない問題がいまだ山積」と、党の存在意義を強調しています。そのうえで「憲法改正に対する十八歳以上の投票権の実現に向けた国民運動の機運の醸成」と、改憲手続き法に沿った改憲の取り組みについて昨年の運動方針よりも強化する方針を明示しました。

 復古的保守主義に立つ麻生首相の志向をうけ、「靖国神社への参拝」も継続するとしています。

 麻生首相が三年後の増税を言明している消費税について運動方針案は「バランスの取れた社会保障安定財源を確保すべき」だとの表現で、直接の言及を避けました。


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