2009年1月8日(木)「しんぶん赤旗」
パレスチナ・アッバス議長
即時停戦決議求める
国連安保理
【ワシントン=小林俊哉】国連安全保障理事会は六日、イスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの攻撃をめぐって閣僚級会合を開きました。パレスチナのアッバス自治政府議長は、死者はすべての地域、すべての難民キャンプに広がり、母親と子どもたちの泣き声はガザ中に広がっていると指摘。「わが人民を救うため」として、イスラエルの侵略に対する即時完全停戦決議の採択を求めました。
ライス米国務長官は「長期的で持続可能な停戦」が必要だとして、ハマスがイスラエルにロケット攻撃を続けるのは「受け入れらない」と主張。ハマスによるイスラエル攻撃の終結、ガザへの武器流入の終結、人道支援のための境界封鎖解除などの条件を提示し、アッバス議長の提案に難色を示しました。
一方でライス氏は、エジプトのムバラク大統領が同日提案した即時停戦と治安確保のための協議の呼びかけについて、「われわれは称賛する」と前向きの姿勢を示しました。
安保理議長国フランスのクシュネル外相は、イスラエル、ハマス双方の軍事行動の「完全かつ即時」停止が必要だと改めて強調。停戦条件として、境界の恒常的封鎖解除、ガザへの武器流入の停止、国際的監視体制の確立などを挙げました。